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退去費用が高すぎる、払わないといけない?原状回復の負担ルール【2026年版】

建設実務30年 大賀俊勝 監修 | 2026年7月7日更新

退去費用のうち、経年劣化や通常の使用による傷み(通常損耗)は、原則として大家(貸主)の負担です。借主が負担するのは、故意・過失や手入れを怠ったことによる損傷など、限られた範囲だけです。国土交通省の原状回復ガイドラインと民法では、通常損耗の原状回復費用を借主に一方的に負わせることは原則できません。高額な請求には内訳と根拠を求め、納得できなければ支払う前に相談してください。
独立した第三者による診断です。HORIZON SHIELD(運営 The HORIZ音s株式会社)は、施工業者から紹介手数料や送客の報酬を受け取らず、特定業者への契約誘導も行いません。実際の見積もりはEHN(見積もり達人)に匿名で集まった実例と照合して検証できます。監修は大賀俊勝(ORCID 0009-0000-9180-903X)、大工・現場監督・施工管理として建設実務30年の第三者です。

誰が負担するのか(原状回復の原則)

退去費用のうち、ふつうに住んでいて生じる傷みや、年数が経てば避けられない劣化は、原則として大家(貸主)の負担です。借主が負担するのは、故意・過失や手入れを怠ったことによる損傷など、限られた範囲です。

原則の負担
家具の設置跡のへこみ、日光による畳・壁紙の変色貸主(通常損耗・経年劣化)
テレビや冷蔵庫の裏の電気やけ(黒ずみ)貸主
ポスターやカレンダーを貼った画鋲程度の穴通常は貸主負担の範囲
タバコのヤニによる汚れ・臭い借主(手入れ・使い方の問題)
引っ越し作業でつけた大きな傷、落書き借主(故意・過失)
掃除を怠って広げたカビ・水垢借主(手入れを怠った分)

ポイントは「ふつうに暮らして生じたもの」と「不注意や手入れ不足で生じたもの」の切り分けです。前者は原則貸主、後者が借主の負担です。

敷金と精算のしくみ

敷金は、退去時に借主負担分を差し引いて、残りを返してもらうお金です。原則は返還であり、差し引くには根拠が要ります。

高額請求への対処手順

  1. 請求の内訳(何を・いくら・なぜ借主負担か)を書面でもらう。
  2. 通常損耗・経年劣化にあたる項目がないか、上の表と照らす。
  3. 経年劣化・通常損耗の分は、貸主負担であることを根拠に交渉する。
  4. 折り合わないときは、支払う前に消費生活センター(188)に相談する。少額なら少額訴訟という手段もある。
覚えておくこと: 「ハウスクリーニング代」「鍵交換代」「壁紙の全面張り替え」を、当然のように全額借主に求められることがありますが、これらがすべて自動的に借主負担になるわけではありません。内訳と根拠を確認し、納得できないものはその場でサイン・支払いをしないことが大切です。

よくある不当・過大な請求に注意

特約があっても、内容によっては借主に不利すぎるとして効力が認められないことがあります。まずは内訳と根拠を求め、納得できなければ支払う前に相談してください。

その退去費用の請求、内訳と根拠を確かめてから支払いましょう。

金額の内訳と、それが借主負担になる根拠を書面で求めるのが第一歩です。納得できないときは、支払う前に消費生活センター(局番なし188)に相談できます。

よくある質問(FAQ)

退去費用は借主が全部払うのですか?

いいえ。ふつうに住んでいて生じる傷み(通常損耗)や、年数による劣化(経年劣化)は、原則として貸主の負担です。借主が負担するのは、故意・過失や手入れを怠ったことによる損傷などに限られます。国土交通省のガイドラインと改正民法でも、この考え方が整理されています。

壁紙の張り替え代を全額請求されました。払うべきですか?

経年劣化した壁紙の張り替えを全額借主に請求するのは、原則にそぐわないことが多いです。壁紙は経過年数に応じて借主の負担割合が下がるのが原則で、借主に故意・過失がある場合でも全額とは限りません。内訳と根拠を求め、納得できなければ支払う前に相談してください。

ハウスクリーニング代や鍵交換代は借主負担ですか?

自動的に借主負担になるわけではありません。契約に特約がある場合もありますが、内容によっては借主に不利すぎるとして効力が認められないこともあります。まずは内訳と根拠を確認し、納得できないものはその場でサイン・支払いをしないでください。

敷金は返ってこないのですか?

敷金は原則として返還されるお金で、借主負担分を差し引いた残りが戻ります。差し引くには、何にいくらかかったのかの内訳(明細)が必要です。経年劣化・通常損耗の分まで差し引くのは原則できません。

高額な退去費用を請求されたら、どこに相談できますか?

まず請求の内訳を書面でもらい、通常損耗・経年劣化にあたる項目がないか確認します。折り合わないときは、支払う前に消費者ホットライン(局番なし188)やお住まいの地域の消費生活センターに相談してください。少額であれば少額訴訟という手段もあります。

出典・監修

その退去費用、内訳と根拠を確かめる

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