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相見積もりを3社取っても比べられない。基準が無ければ全部高いこともある

2026-06-17 | 建設費診断専門家 大賀俊勝

相見積もりが機能しない理由

建設工事の見積もりで3社から相見積もりを取ることは一般的です。しかし多くの発注者は「3社とも高い」「どこが安いかわからない」という悩みを抱えています。その原因は、比較基準がないからです。同じ工事内容に見える項目でも、施工方法や材料グレード、工事期間が異なれば、金額は大きく変動します。

具体例:外壁塗装工事の落とし穴

外壁塗装工事を例に挙げます。3社の見積もりが以下だったとします。A社1,200万円、B社980万円、C社1,100万円。B社が安いと判断しがちですが、詳細を確認すると、A社は高耐久塗料を使用し15年保証、B社は一般的な塗料で5年保証、C社は中程度の塗料で10年保証でした。A社の年間単価に換算すると約80万円、B社は約196万円と、実は逆転しています。このように基準なしの比較は、実質的な価値判断ができません。

隠れコストを見落とさないために

建設費診断では、見えない費用にも注目が必要です。足場費用の計算方法、廃材処理費、天候による工期延長のリスク、職人の配置人数など、見積書に記載されていない項目が影響します。同じ金額2,000万円の工事でも、A社は人員を抑えて工期を長くし、B社は人員を増やして短期完成させるケースがあります。工期の短さが価値なのか、人件費削減が価値なのか、判断基準がなければ選択できません。

基準を持つことの重要性

建設費診断の専門家は、相場単価表と過去の施工実績データを保有しています。例えば、基礎工事の平均単価は1平方メートルあたり15,000円から25,000円が相場です。この範囲内か外かで、見積もりが適切か判断できます。また、同一条件の工事内容書を3社に提示することで、初めて比較が成立します。条件がバラバラなら、3社取っても意味がありません。

正しい相見積もりの取り方

まず、詳細な工事内容書と仕様書を作成することが重須です。使用材料の型番、施工面積、工期、保証期間などを統一します。その上で、同じ条件で3社に見積もり依頼します。その後、見積金額だけでなく、施工方法の説明資料、過去の施工事例、職人の経歴などを確認し、多角的に評価することが大切です。

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HORIZON SHIELD(運営 The HORIZ音s株式会社)は、施工業者から紹介手数料や送客の報酬を受け取らない独立した第三者です。相場の検証設計は配布論文SSRN 6964439で公開。監修 大賀俊勝(ORCID 0009-0000-9180-903X)